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「ほぼ教育最前線」配信者インタビュー|教育の“ほぼ”最前線を、楽しく探検する

Podori Interview

「ほぼ教育最前線」配信者インタビュー|教育の“ほぼ”最前線を、楽しく探検する

インタビュー担当: Podori運営 髙崎公開日: 2026年10月16日更新日: 2026年10月16日
ほぼ教育最前線 あなたにかわって、私が聞きます。

ほぼ教育最前線 あなたにかわって、私が聞きます。

教養・雑学エピソード数未確認
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インタビュー音声

「ほぼ教育最前線」のつぼけんさんに、番組の始まり、楽しく続ける工夫、ゲスト回の舞台裏、日本の教育への思いを伺いました。おすすめ回「Q.評価って必要ですか?」と、インタビュー全編音声も紹介します。

学校教育をはじめ、学びの最前線にいる人をゲストに招き、「“ほぼ”最前線」を探検するPodcast、「ほぼ教育最前線 あなたにかわって、私が聞きます。」。

共育ファシリテーターの大ちゃんと、映像・写真・Podcastなどを横断して活動するつぼけんさんが届ける番組です。

スタートから約5年。学校の先生、教育委員会、研究者、そして教育の現場を変えようとする人たちを迎えながら、番組はまもなく200回を迎えようとしています。

それでも、つぼけんさんが最初に大切にしているのは「二人が楽しいこと」。

今回は、番組の始まり、教育を語る理由、ゲスト回の舞台裏、そして日本の教育をどう見ているのかを伺いました。話し言葉の温度をできるだけ残しながら、Q&A形式でお届けします。

※2026年10月時点での内容となります

「やらざるを得ない状況」にするため、相方を巻き込んだ

髙崎:まず、つぼけんさんと大ちゃん先生は、どのように出会ったのでしょうか。

つぼけんさん: 当時はコロナ禍で、クリエイターとソーシャルアクティビスト、つまり社会をよくしようと活動している人をつなぐオンラインコミュニティがありました。

僕は映像制作をしているのでクリエイター側で、大ちゃんは学校をよりよくしたいという思いでソーシャルアクティビスト側。そのコミュニティで出会いました。

コミュニティ内には、Facebook Liveで不特定多数に向けてゲストと話す番組がありました。

僕と大ちゃんが一緒に話した回がすごく評判がよくて、2回目、3回目と続き、3回目には先生をゲストに呼んで3人で話して、「これはポッドキャストいけるな」と思ったのがきっかけです。

髙崎:では、その場で番組を始めることが決まったのですか。

つぼけんさん: 僕自身、もともとポッドキャスト番組をつくりたかったんです。コロナ禍でも会える時期だったので、当時の大ちゃんの小学校まで会いに行って、「大ちゃんととっても相性がいいから、一緒にポッドキャストをつくりたい」と伝えました。

大ちゃんは本当に二つ返事で「いいよ」と言ってくれたんですけど、その後すぐに「つぼけん、ポッドキャストって何?」と聞かれました(笑)

髙崎:ご自身の番組を始めた経験は、それ以前にもありましたか。

つぼけんさん: 一度、自分の番組をつくってみたことはありました。でも、続かなかった。

別にやめてもいいし、続けてもいい。お金を稼いでいるわけでも、すごいファンがいるわけでもない。そうなると、やらなくなってしまうんですよね。

だから今回は、やらざるを得ない状況にしようと思って、人を巻き込みました。

大ちゃんのことが好きだったし、話すと評判もとてもよかった。「やってみよう」くらいの感じだったので、それがまさか5年近く続くとは夢にも思いませんでした。

続けるために、「頑張って手を抜く」

髙崎:長く続けられた最大の要因は何だと思いますか。

つぼけんさん: 最初に「やろう」と言って飲みに行った時から、自分たちが楽しいことだけに集中しよう、と話していました。

誰が聴いてくれるかではなく、二人だけでも始めて、二人だけでも続けようと。

だから、「このゲストなら再生回数があるかもしれない」とか、「このテーマなら聴いてもらえるかもしれない」とは、ほぼ考えていません。

僕はものづくりが大好きで、手を抜けないタイプなんです。でも、なるべく手を抜きたい(笑)

「頑張って手を抜こう。今日こそ手を抜こう」と思って、日々頑張っています。そこが続けられる要因かなと思います。

編集部補足: 一度だけ、つぼけんさんが仕事で南極へ行ったため、番組を半年休んだことがありました。
それでも帰国後に再開できたことも、二人の関係と番組の軸が続いていたからこそです。

コテンラジオと樋口さんから受け取った、始めるきっかけ

髙崎:数ある発信手段のなかで、ポッドキャストを選んだ理由は何ですか。

つぼけんさん: それはもう、コテンラジオと樋口さんとの出会いです。

2020年、コロナ禍でランニングのお供としてコテンラジオを聴くようになって、すごく好きになりました。運よくオンラインコミュニティにも入れて、当時はパーソナリティの皆さんとオンラインで話す機会もあったんです。

樋口さんが「世界人類みんなポッドキャストをやるべきだ」と言い始めて。ほんまかいな、と思っていたけれど、ポッドキャストをやりたい人を集める「樋口塾」にもつながりました。

せっかく樋口さんがそう言うならやってみよう、と番組をつくったら、みんなが喜んでくれて、仲間もできた。

そこで、ポッドキャスターとしての自覚が芽生えた感じです。

番組名は、二人が決めたものではなかった

髙崎:「ほぼ教育最前線 あなたにかわって、私が聞きます。」という番組名には、どのような思いがありますか。

つぼけんさん: 実は「ほぼ教育最前線」も通称の「ほぼ教」も、僕と大ちゃんは決めていないんです。

オンラインコミュニティの代表の方が、僕と大ちゃんとゲストを呼ぶ番組は相性がいいと喜んでくださって。「タイトルはこんなのどうですか」「構成はこんなのどうですか」と提案してくれた。その方が考えてくださったタイトルです。

髙崎:「あなたにかわって、私が聞きます」という言葉は、今も番組にとってのテーマですか。

つぼけんさん: 200回近くやっていますけれど、これはずっと宿題です。「あなた」が誰なのか。「私が聞きます」は何を聞くのか。なぜ「聴く」ではなく「聞く」なのか。その辺は常に課題としてあります。

学校の話から、社会で生きるための学びへ

髙崎:番組では、どのようなテーマを扱っていますか。

つぼけんさん: 前身のFacebook Liveの頃から、教育をテーマにすることは決まっていました。大ちゃん自身に、日本の学校教育をより豊かにしたいという思いがあったからです。

「学校教育をはじめ」と言っているので、学校教育以外も扱っています。少年院の先生や、大人になってから義務教育を学び直す人たちの話をするなど、教育にまつわるものを何でも扱う、ということはずっと変わっていません。

ただ、大ちゃんが全国で知られるようになり、本も出して、学校や教育委員会、文部科学省で働く方も大ちゃんにたどり着くようになった。僕らは「“ほぼ”教育最前線」と言っていたのに、本当にほぼ教育最前線になってきています。

髙崎:つぼけんさん自身は、なぜ教育をテーマにしたいと思ったのでしょうか。

つぼけんさん: 当時から、今の日本の学校教育はどうなんだろう、おかしくなっているんじゃないか、という思いがありました。

自分の息子たちが公立小学校に入った時に、いわゆるブラック校則があったり、先生たちもすごくつらそうだったりして。僕が子どもだった頃と変わっていないどころか、どんどん悪くなって、このままどうなるんだろう、なんとかせな、という気持ちがありました。

髙崎:教育関係者だけに向けた番組なのでしょうか。

つぼけんさん: 子ども向けではないし、保護者向けかと言われると、そうでもない。先生の心のこと、先生の研修、校長先生、文部科学省の話もありますが、広く「学び」と捉えています。

僕は学校側というより社会側の人間なので、学校組織をよりよくすること、同僚と一緒にプロジェクトを乗り越えることを話しながら、現代を社会人として生きる方法にもつなげていく。

30代、40代のリスナーが多いことを考えても、教育関係者だけではなく、チームビルディングや人とのつながりに関心がある方にも合う番組だと思っています。

大ちゃんは専門家。つぼけんさんは聞き役と構成役

髙崎:お二人の役割分担はどのようなものですか。

つぼけんさん: 僕自身はテレビのカメラマン、ディレクター、プロデューサーをやってきたので、構成したり、聞き役・ファシリテーターとして回したり、最後にまとめたりする立ち位置です。

大ちゃんは専門家、プロフェッショナルとしてドシンといてくれる。5年近くやっていると役割分担が完全にできていて、30分の回で大ちゃんがあまり喋っていないこともあります。でも、いいところで大ちゃんがドンと出てきて、「大ちゃん、面白い」となるんです。

それで、「この人たち、楽しそうだな」と思いながら聴いて、あとで少し持ち帰るものがあったな、と感じてもらえたらうれしい。

番組の最初にも「探検する番組です」と言っています。僕と大ちゃん自身が、「それは知らなかった」「これはそういう意味だったんだ」と発見し、ゲストの知らなかった魅力を引き出していく。そのゆるい雰囲気のなかで、見えなかったものを引き出して形にすることを狙っています。

予定調和にしない、ゲスト回のつくり方

髙崎:ゲストはどのように決まるのでしょうか。

つぼけんさん: 大ちゃんが、日本全国の学校関係者にとにかく会っています。

「この人すごい」「この人と話したい」と思うと、いきなりFacebook Messengerのグループが立ち上がる。僕は「あ、次のゲストはこの方なんだ」と思う感じです(笑)

グループを組むまでが大ちゃんの仕事で、組んだ後の日程調整やテーマ設定は僕の担当です。月に2名ほどのゲストを迎えることが多く、できれば2本、3本まとめて収録したいと思っています。

髙崎:テーマや台本は、どこまで決めていますか。

つぼけんさん: ゲストの方がいらっしゃるので、事前にかなり準備します。

大ちゃんがなぜその人を呼びたいのかを聞きますし、本を出している方なら1冊、2冊読んでから臨みます。僕のなかでは「これを聞きたい」を決めています。

でも、予定調和ではないことがポッドキャストのよさだと思っています。始まる直前まで「僕はこれがいいと思う」とはあまり言わない。「話したいことはありますか」「大ちゃんが聞きたいことは何?」と聞きながら、タイトルになる言葉に落とし込めたら、あとは流れに任せます。

編集部補足: 一つのエピソードは30分弱。2本録ると約1時間で、前後の時間も含めると、ゲストとは1時間半ほど話すことが多いといいます。
台本はほとんどなく、収録で詰まったところや「これを言ってよかったんだっけ」と迷うところも含め、フィラー音などを除いて、会話の大部分をそのまま配信しているとのこと。

お好み焼きとワインから始まる、教育界のゲスト回

髙崎:ほかの教育系番組にはない特徴は、どこにあると思いますか。

つぼけんさん: 最近、学校教育界では「え、あの人いいんですか?」と思うような、すごいゲストに出ていただけることがあります。

例えば教育界で広く知られる方を迎える時も、スタジオを整えてじっくり話す、という形ではありません。

とある大物ゲストの方のご自宅に伺って、お好み焼きをつくってもらい、みんなでワインを飲み、その後だらだらしながら収録するなんてこともありました。

大ちゃんが親しみを込めた呼び方で話しかけるからこそ、普段は聞けない姿や言葉が出てくる。それは僕らの番組でしかできないことだと思っています。

髙崎:編集では何を大切にしていますか。

つぼけんさん: 映像編集の経験があるので、ゲストの方がいらっしゃる場合はきちんとやろうと思っています。30分弱のエピソードに、2時間ほど編集をかけることもあります。

ただ、こだわりは「なるべく手を抜く」こと(笑)一生懸命手を抜こうとしている。

時系列を入れ替える編集は、ほぼしません。フィラーを切って少しテンポをよくするくらいに留めたいです。

声だけだから、隣にいるように感じられる

髙崎:ポッドキャストという音声メディアの面白さを、どのように感じていますか。

つぼけんさん: 声だけの魅力は、めちゃくちゃ感じています。僕も毎回聴いているポッドキャスターのことを、ほぼ友達くらいに思っていますし、親近感がある。声は隣にいてくれるように聞こえますよね。

だからこそ、楽しい雰囲気で、あくまでも誠実に、誰かを傷つけるようなことは言わない。そこは気をつけているつもりです。

最初に聴くなら、「評価って必要ですか?」

髙崎:初めて聴く人におすすめしたいエピソードを教えてください。

つぼけんさん: #193「Q.評価って必要ですか?」(前編)です。番組らしさが最も伝わる一本でもあります。ポッドキャストだな、という感じが伝わると思って選びました。

この収録はもともとは大ちゃんと二人で話す予定でした。でも、その前に二人で参加した学校のイベントで出会った面白い人たちが、「この後、収録があるなら行きたい」と言って、3人ついてきたんです。

つぼけんさん: 二人で話す予定が、五人になっちゃった。ポッドキャストで五人と言ったら、もう誰が誰や、という感じですよね(笑)そのカオスさが面白くて。予定調和ではない番組だけど、さらに予定調和じゃなくなった。思いつきが重なってわけが分からなくなり、最終的に「もう締めません」と言って終わりました(笑)

「やりたいことはない」。だからこそ、面白いことが起きる

髙崎:今後、取り上げたいテーマや呼んでみたいゲストはいますか。

つぼけんさん: 不思議なことに、僕はもうないんです。全部やり切っちゃった。

#100では大ちゃんの恩師に会いに行く回を撮りました。かなり初期には、「教育界のラスボス」と呼んでいる、すずかん先生こと鈴木寛さんにも出ていただいた。

番組を始めて1年も経たないうちにラスボスに会ってしまったので、もう少し余生というか、その時々で楽しいことをやろう、というモードになったのがよかったのだと思います。

それでも、日本の学校教育への思いは変わりません。

今、先生も保護者も苦しんでいて、日本の学校教育はいびつな状態だと思っています。でも、日本の学校教育が素晴らしすぎたからこそ、今の難しさがあるとも思うんです。

昭和の教育システムは、日本をつくった教育だった。世界中から視察に来るほどで、うまくいっていた。でも、うまくいっていたシステムが時代にフィットしなくなってきている。今は、その切り替わりに労力が必要な過渡期だと捉えています。

編集部補足: 鈴木寛さんの言葉を借りると、つぼけんさんは「卒近代」派とのこと。
今までのことを否定して「あれが悪かったから変える」のではなく、今まで近代をつくってくれてありがとう、日本の教育ありがとうと伝えたうえで、卒業して次の時代へ行く。
番組を続けるなかで、つぼけんさんが最初に抱いていた学校への疑問には、一つの答えが見えてきました。

つぼけんさん: 僕の一番の疑問は、学校の先生や現場が抱えるシステムはどうなっているんだろう、ということでした。

そこは結構早い段階で解消されました。

なぜなら、素敵な先生がめっちゃいると分かったからです。

学校教育は必ずよくなっていくと、すごく信じられるようになった。先生になってよかったと声を大にして言う方もたくさんいる。楽しい学校の割合をどう増やしていくか。その仲間になってもらいたい、という気持ちはすごくあります。

5年の変化を、これからも二人で見ていく

髙崎:今後、番組をどのように育てていきたいですか。

つぼけんさん: もうすぐ5周年なので、周年イベントはやりたいです。ただ、ポッドキャストだからこそ、あまり気構えず、ビジョンを大きく掲げずにやれるところがあります。

YouTubeなら再生回数やおすすめ表示、テレビなら視聴率など、いろんな数字がつきまとってくる。ポッドキャストは、そこまで数字に縛られない。SNSももっと頑張った方がいいのかもしれないけれど、それをちゃんとやっていないことも許される。

楽しく続けることに集中した結果、いろんな人との出会いがありました。

大ちゃんは学校の先生を辞め、日本全国の学校に関わるようになった。一方で、僕は芸術系の大学の講師になった。

先生と先生ではない人で始めた番組なのに、大ちゃんは先生を辞めて、僕が先生になった。人生って不思議ですよね。

いかに二人が楽しく続けられるかに集中した結果、これから先も絶対に何か起きると思っています。

髙崎:まだ番組を聴いたことがない人へ、メッセージをお願いします。

つぼけんさん: 僕と大ちゃんが楽しく話していることが一番だと思っています。教育について学びたいと思って最初は聴いてくださるかもしれないけれど、結局は二人やゲストの話が面白いから聴き続けてくれているのだと感じています。

銭湯に温まりに行くくらいの気持ちで、ふらっと来てほしい。

教育をテーマにしているけれど、楽しそうな人たちがわちゃわちゃ話しているところに、気軽にジョインしてもらえたらうれしいです。

学校の先生を目指す大学生にも、ぜひ聴いてほしい。

学校はブラックなんでしょう、先生同士の関係は大変なんでしょう、と不安になる人もいると思います。

でも、みんながみんなそうではない。生徒に会うのも、同僚に会うのも楽しくて、先生になってよかったと思っている人もたくさんいる。そんな現場の声にも、番組のなかで出会ってもらえたらと思います。

番組情報

ほぼ教育最前線 あなたにかわって、私が聞きます。は、共育ファシリテーターの大ちゃんとつぼけんさんが、学校教育をはじめ、学びの最前線にいる人をゲストに招きながら探検するPodcastです。Spotify、Apple Podcasts、Amazon Music、LISTENなどで聴けます。

References

[1] ほぼ教育最前線 あなたにかわって、私が聞きます 。|公式リンク集

[2] #193 Q.評価って必要ですか? ゲスト:中楯浩太さん・小林正樹さん・おぐちゃん(前編 )

[3] #43 すずかん先生と語る教育のミライ(1/4 )「“卒近代”の後に来る時代」

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